4回生産学術連合会議
2001
125()26()

「ものづくりの変革を目指して」


 

主催:日本学術会議第5部、生産学術連合会議

共催:(組織学会)型技術協会/計測自動制御学会/スケジューリング学会/精密工学会/電気加工学会/砥粒加工学会/日本機械学会FA部門/日本機械学会生産加工工作機械部門/日本トライボロジー学会/日本ロボット学会/プラスチック成形加工学会/溶接学会/日本塑性加工学会/自動車技術会(幹事学会)

 


開催趣旨:今、21世紀をリードする「もの」とは何か、その「もの」をどのようなコンセプトでいかに創出し、実現させていくかが問われています。これからの経済を支え、雇用を確保し、社会の安定的発展のためにも、刻々と変化する社会・国際・地球環境などを視野に入れた「ものづくり(生産)」の科学技術を発展させることが不可欠になっています。このような視点から、「ものづくり」に関与する学協会を横断的に見渡し、「ものづくり」という共通項で生産科学技術を考えようとする動きが日本学術会議第5部機械工学関連研究連絡会を核に始まり、平成9年より生産学術連合会議を開催して参りました。本年度は「ものづくりの変革を目指して」をテーマに21世紀の「ものづくり」のあり方を議論していきます。企業および大学の研究者・技術者の方々には是非この会議にご参加頂き、今後の研究開発のヒントをつかんで頂くことを期待します。

 


開催日:2001125()26()

会 場:東京電機大学工学部神田キャンパス

7号館1階 丹羽ホール 定員359

101-8457 千代田区神田錦町2-2

参加費:共催学協会正会員 15,000円、一般 25,000円、共催学協会学生会員5,000

技術交流会参加費:6,000

技術交流会に参加希望の場合は、参加申込書の送金金額に会議参加費と技術交流会参加費を合わせた金額をご記入ください。

申込締切日:当日受付も致します.

定員になりしだい、締め切らせて頂きます。

参加申込先:郵便、FAXにて受け付けます。添付の申込用紙に必要事項をご記入の上、下記宛にお申し込みください。

社団法人 自動車技術会 技術交流部門内 第4回生産学術連合会議 事務局

102-0076 千代田区五番町102号 五番町センタービル5

TEL 03-3262-8214  FAX 03-3261-2204

 


送金方法:参加費は現金書留または下記銀行口座にお振込みください。

銀行口座:東京三菱銀行 普通預金 店番 014 口座番号 1085127

口座名義:第4回生産学術連合会議 事務局代表   

 


 


4回生産学術連合会議「ものづくりの変革を目指して」プログラム

1日 125()

9:259:40

開会挨拶・趣旨説明

生産学術連合会議代表 大阪大学名誉教授 岩田 一明

 

9:4011:20

l      セッションA「21世紀のものづくりへの提言」

司会:東京大学 畑村 洋太郎

 

9:4010:30

A-1

「技術革新が提起する明と暗」

20世紀は物理学の時代、21世紀は生物学の時代とされている。科学の発展は様々な技術革新を起こし、産業の振興と文化の進展を促進した。その一方で、科学技術の危うさとそれに立ち向かうべき課題を突きつけている。生物学の世紀をどのように展望するべきか。

読売新聞 馬場 錬成

 

10:3011:20

A-2

「新しい製造業モデルの台頭」

時代は今、過去の製造業モデルの改革と新しい技術革新システムの台頭を求めている。政府には、ミッション・エンジン型の技術政策モデルが、地方自治体には産業と大学、住民が連携したモデルが、大学には柔軟な研究と営業が行える学際モデルが、そして企業には、ヒューマンキャピタルを意識した企業価値モデルや人材育成モデル、サービス工学への展開やベンチャー環境の創造、起業支援モデルが求められている。新しいビジネスモデルの萌芽を追いながら、次世代製造業の戦略デザインを考えてみたい。        (株)ユニバーサルデザイン総合研究所 赤池 学

11:2012:20

特別講演「トヨタのものづくりの変革について」

21世紀に向けて、自動車のものづくりについても大きな変革が求められている。変革を促すキーワードにはボーダーレス、ネットワーク、循環社会、スピード等がある。これらへの対応を、日本が過去に培ってきたものづくりの強さの上に構築したいと考えている。また、ものづくりに関しての日頃の思いを紹介したい。

トヨタ自動車(株) 池渕 浩介

 

12:2013:15

昼 休 み

 

13:1516:50

l      セッションB「中小企業のイノベーション」

司会:中小企業庁 林 明夫

 

13:1513:40

B-1

IT時代のモノ作り」

ITはかつての産業革命における蒸気エンジンのようなものである。蒸気エンジンそのものは何も生産しない。紡績機や自動織機といった出力機が発明されたことで、爆発的な生産性の向上を生み、産業革命が起きたのである。したがって、ITエンジンの動力性能に見合った出力機や出力システムの発明があって初めて爆発的な生産性の向上を生む。それができるのは日本だけである。

INCS INC. 山田 眞次郎

 

13:4014:05

B-2

「生き残りをかけた基軸技術・マイクロ化」

21世紀、中小企業は大きな試練を前に、戦略の是非が問われる事になる。技術戦略の是非は企業存亡のカギであり、我々は其の意味に置いて基軸技術を「マイクロ化」と言うテ−マに特化した。此の事が樹研工業の技術戦略であり、今後の行動指針でもある。

()樹研工業 松浦 元男

 

14:0514:30

B-3

「高精度冷間鍛造技術の開発 ―世界のヒト・モノを活用して−」

冷間鍛造は、生産性が高く材料歩留まりもよい工法で、広く利用されているが、自動車業界の競争が激化する中、要求されるQCDはますます厳しくなっている。この講演では、21世紀に生き残るために、下請け的な業務から提案型企業への脱却を目指した、金型メーカである当社の最近の取り組みを紹介する。                                                  ()ヤマナカゴーキン 山中 雅仁

 

14:3014:55

B-4

「中小製造業のIT化とインターネット活用について」

CAD/CAM、ERP、CALSなど、これまで製造業はさまざまな形でIT化に取り組んできました。今後、インターネットという新しいインフラを通じて、製造業がどう変わっていくのか?また、部品製造業の自立とはどういうことなのか?事例を通じて御紹介します。

()NC network 内原 康雄 氏

14:5515:10

休   憩

 

15:1016:30

B-5

パネルディスカッション「21世紀を切り開く中小企業を目指して」

セッションBの講師、中小企業庁 林 明夫 氏

16:3016:40

休   憩

16:4017:20

l      先端技術紹介セッション「ものづくり学協会団体からのメッセージ」

共催学協会

17:3019:30

技術交流会 (如水会館)

司会:慶応義塾大学 青山藤詞郎

 

セッションBの講演者全員には、技術交流会にもご参加下さるようお願いしてあります。講演者の方々と親しく話をする機会を設定しておりますので、皆様もご参加下さい


2日 126()

9:3012:20

l      セッションC「IT技術がくらしを変える」

 司会:機械技術研究所 小谷内 範穂

9:3010:10

C-1

21世紀の移動体通信 ─ものづくりとの関わり─」

21世紀の移動体通信は、マルチメディアであること、公衆系中心から家の中のモバイルも含むこと、放送との融合、ボランタリーネットワークの出現、国際ローミング、インターネットの主要アクセスの一つ、ITSの主力技術となる等ものづくり技術とも関連した様々な展開が予想される。ここでは、これら移動体通信技術の近未来像について解説する。

慶応義塾大学 中川 正雄

10:0010:50

C-2

「対話ロボットを用いたメンタルケアの試み─高齢者対話支援システムの開発─」

高齢者に対してペットのように話し相手になり、かつ、生活情報を提供する対話ロボットを用いた情報システムを開発した。本システムはコミュニケーションという精神的な側面から高齢者を支援する福祉システムである。  松下電器産業(株) 山本 浩司

10:5011:00

休   憩

11:0011:40

C-3

「ICカード技術とその動向」

今後、広く社会に導入が予定されているICカードについて、技術動向、標準化動向について紹介するとともに、どのような形での導入が予定されているか、また今後の発展形態についても解説する。

()NTTデータ 川村 直毅

11:4012:20

C-4

「ディジタル映像社会におけるPDPの役割」

IT革命のもたらすディジタル映像社会は、将来の公共、オフィス、家庭のシーンを大きく変えるものと思われる。そのキーデバイスとして有力視されているPDP(プラズマディスプレイパネル)の現状と将来について概説する。

富士通日立プラズマディスプレイ() 角田 義人

12:2013:15

昼 休 み

13:1516:55

l      セッションD「新しいライフスタイルを創る車づくり」

司会:機械技術研究所 森 和男

13:1513:50

D-1

21世紀へ向けた自動車生産システムの展望」

20世紀後半の日本自動車企業が構築した生産システム(生産・製品開発・購買面)の体系的把握を試み、その延長線上に、数量変動・ニーズ多様化・少子化の流れに対応する「バランス型リーン・システム」を提起する。     東京大学 藤本 隆宏

13:5014:25

D-2

「電気自動車を作ると21世紀が見える」

自然と共生できる21世紀のライフスタイルの創造には、新しい習慣を身体に染み込ませる必要がある。EVの製作は新しい身体を作る。その身体が21世紀の価値観を生む。そうしたものづくりが必要だ。              日本EVクラブ代表、自動車評論家 舘内 

14:2515:00

D-3

「交通事故実態からみた車の安全 ─衝突安全を中心として─」

交通事故実態を概括し自動車の安全に係わる課題を探る。さらに、その課題の一つとして、日本では取り組みの少ない「自動車の衝突安全性向上に不可欠な人体傷害メカニズム解明」を取り上げ、「くるまつくり」の背景にある問題点、課題などを指摘し議論したい。

(財)日本自動車研究所 小野 古志郎

15:0015:10

休   憩

15:1015:45

D-4

ITSとヒューマンマインド」

ITS実導入と人間のマインドとの関わりについて私見を述べる。スモールITSの狙いである交通効率の改善、安全・環境の達成は、人間のマインドと深く関わっている。本稿ではこの点に絞って論点を提供する。             三菱電機(株) 鷲野 翔一

15:4516:20

D-5

「世界最高の性能と低燃費を両立させたマシンの開発」

かつて厳しい燃費規制があったスポーツプロトタイプカー耐久レースで数々の記録を樹立し、世界最強エンジンと言われたVRH35Zを搭載したレーシングマシンの開発プロセスと関わった人達の創造性の発揮とその結果について紹介する。         東海大学 林  義正

16:2016:55

D-6

「オーダメイド車よもやま話」

世界に一つしかない車を作る−それはまさに様々な法規制との戦いから始まる。国内向けでは体を張って所轄官庁との折衝、海外向けでは国情に泣かされる。本講演ではそのような「苦労」と「ロマン」に満ちた一品車製作の最前線を紹介する。

(社)日本自動車車体工業会 榊原 淳 氏、藤田 雄士

16:5516:50

閉会の辞                                          東京農工大学 西脇 信彦