ミニ論発表会 

精密機械工学専攻 知能システム学研究室 教授 新井民夫

 「ミニ論文発表会」は,教員から学部4年生までが,この春の研究成果をまとめて発表する会ですが,特に学生にとっての,研究の方法,論文の書き方,発表の仕方を学ぶための教育の場として,毎年実施している.

 元々,卒業論文が1年間であったとき,夏学期はどうしてもだらだらと進み,気が付けば冬学期を迎えるといったことがあった.そこで,4月の早い段階で,研究テーマを選び,それを4年生が「研究として一通りの作業」を進めるようにした.つまり,
  • 研究の背景に対する深い議論は不要
  • 実験あるいはソフトウェア作成など手を具体的に動かす
  • 2ページの投稿形式に文章としてまとめる,
  • 多数の人の前で発表をする
ことを求めた.同時に研究室の全員がその枠組みで始め,いわば1年間の研究のFeasibility Studyに相当した.
 初めは研究室内部の活動だったが,研究室の卒業生が教官をしている他大学から参加が増えた.他の大学は就職活動で6月ぐらいまでは研究の手が進まない.そんなこともあって,卒論を始めるころに東京大学での発表会を聞くことは,「4年生が3ヶ月研究してもここまでできるのだ」ということを知る経験として重要なのだという.
 それは,発表する4年生にとっても重圧で,しっかりとした発表をすべくがんばる.良い循環になっているのだと思う.

 開催はどうしても土曜になる.また,100〜150名が参加するので,都市工学の教室141号講義室を毎年借室している.
 数年前からこの種の発表会は,特許の関係から「非公開」となった.出席者にはその旨の承諾の署名をもらっている.






平成17年度 新井・横井・太田研究室ミニ論文発表会

 とき:平成17年7月23日(土)9:30-17:50
 ところ:東京大学工学部14号館1F 141講義室
 (発表会終了後,ささやかな懇親会を予定しております)


工学部14号館までのアクセスは,
  http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/maps.htm#Jap
を御覧下さい.


<講演プログラム>


セッション1 9:40~10:40 座長 藤田 武久 (M2)

太田 順 決められた時間内に部屋をできるだけきれいに片付けるアルゴリズム---- 計算資源制約を考慮した目標状態最適化探索解法
承 敏鋼 Online Rescheduling in Semiconductor Manufacturing
with Message Passing Approach
藤井 浩光 作業の特徴量抽出およびその類似度設定のためのアプローチ
田村 雄介 ヒト腕軌道生成モデルに基づいた物体把持運動の予測
加毛 誠 GAを用いた4脚ロボットの進化シミュレーションにおける
形態パラメータが解探索に与える影響
田 国会 Modular Design for Home Service Robot System Based
on Hierarchical Colored Petri Nets


セッション2 10:50~11:50 座長 各務 幸樹 (M2)

Loh Chee Siong Theoretical Approach in the Development of
Multi-Modal Sensory Feedback Controller for the SMA Actuator
北 佳保里 適応する機械の構築のための自律学習法の開発 -人間の運動特性変化の調査
藤田 哲士朗 個性適応型筋電義手利用時のfMRIの解析
松下 光次郎 脚移動ロボットの形態と移動機能に関する研究
段 峰 Pushing characteristics of AIBO
上田 隆一 状態推定の不確かさを考慮した実時間行動決定

昼食 (11:50~13:00)

セッション3 13:00~14:00 座長 Loh Chee Siong (M2)
新井 民夫 サービス工学の論理
原 辰徳 サービス工学に基づく、サービス設計支援システムの具体構成
吉光 陽平 サービス工学における顧客価値の評価に関する研究
林 智治 サービス工学におけるフローモデルの詳細化
後藤 洋平 創造的サービス設計のための拡張機能表現の提案
Mark I. Boyonas Method in QFD Optimization

セッション4 14:10~15:10 座長 原 辰徳 (M2)
実川 達明 大きな照明条件変動に対応するファジイ色分類を用いた
カラーボール認識手法の開発
寺林 賢司 同一手姿勢イメージに対する実姿勢再現性
中村 達弘 RNNを用いた筋電義手のための特徴抽出法の検討
藤井 紀輔 マルチロボットシステムによる複数可動物体搬送作業
Jose I. U. Rubrico Multi-agent Dispatching in a Warehouse
千葉 龍介 パッケージ化を用いた競争的共進化設計法

セッション5 15:30~16:30 座長 実川 達明 (M2)
二階堂 諒 大規模配送センターの自動設計アルゴリズムの開発
竹下 和孝 ペットロボットによる居住者と居住空間の異常検知-- パーティクルフィルタを用いた画像情報による物体の位置推定
山野辺 夏樹 タスク達成に有効な複数の独立ルールの統合によるロボットの動作計画
Alejandro Hernandez A. Biofeedback System for an EMG Prosthetic Hand
金指 央樹 上肢作業姿勢の決定規準の探求 -- 引き出しを引く姿勢の計測と分析
杉 正夫 Attentive Workbenchのシステム実装 --システムの定量的評価に向けて

セッション6 16:40~17:50 座長 承 敏鋼 (M2)
藤田 武久 6自由度マニピュレータによるパレタイジング作業環境設計法
小林 俊一 筋電制御型腰部パワーアシスト機の状態遷移の安定性に関する研究
坂本 浩平 動的計画法を用いた協調行動の計画
加藤 龍 個性適応型情報処理におけるヒトと機械の相互適応
各務 幸樹 高速ハンドリング作業におけるロボットの熱疲労を考慮した
状態行動地図の作成
松本 史彦 モバイル筋電義手システムの実用性評価
横井 浩史 能動触覚の応用へ向けて

発表なし
星野 智史 運用を考慮したAGV搬送システムの設計





平成16年度 新井・横井・太田研究室ミニ論文発表会

 とき:平成16年7月17日(土)9:30-17:30
 ところ:東京大学工学部14号館1F 141講義室
 (発表会終了後,ささやかな懇親会を予定しております)

工学部14号館までのアクセスは,
 http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/maps.html
を御覧下さい.

なお,当日は休日のため,工学部14号館入り口は施錠されます.
午前 9:00-10:00 の間は学生を入り口に待機させますが,それ以外の時間帯にお越しの場合は,到着時に電話していただくようお願い致します.


<講演プログラム>


セッション1 9:40~10:40 座長 鴨島 里実
太田 順 複数可動物体の片付け動作計画問題における中間ゴール生成則と
ヒューリスティック関数の比較評価
Low Chee Siong The Theoretical Approach in The Development
of Multi-Model Sensory Feedback Controller
For The Shape-Memory Alloy (SMA) Actuator (Initial Hardware Approach)
香月 理絵 ロボットがユーザーを主導する家庭内作業の教示
宮澤 清和 RRTに基づくグラスプレス・マニピュレーションの計画
齊藤 陽一 方位角センサとオドメトリの融合による全方向移動ロボットの自己位置同定

セッション2 10:50~11:50 座長 田村 雄介
藤田 哲士朗 ヒトと機械の調和的機能獲得のための個性適応型生体信号処理に関する研究
鴨島 里実 骨モデル当てはめによるMR画像からの手骨位置姿勢同定
-解剖学的知見に基づく複数の骨モデルの初期位置姿勢設定-
杉 正夫 グラフ上の反応拡散方程式による自律分散型交通信号制御
溝口 勇貴 多自由度高出力ロボットハンドにおける干渉駆動を用いた関節機構の開発
上田 隆一 モンテカルロ・ローカライゼーションのための複合リセット法

昼食 (11:50~13:00)

セッション3 13:00~14:00 座長 安永 能子
山野辺 夏樹 ロボットによる人間技能の実現に関するサーベイ
千葉 龍介 競争的共進化によるロバストなシステムの設計
星野 智史 港湾物流AGV搬送システムのレイアウト評価
Cheng Mingang Reaction and Diffusion Equation for Job-Shop Scheduling Problem
宇藤 祐光 ICタグと移動ロボットを用いた物体の位置同定

セッション4 14:10~15:10 座長 坂本 浩平
実川 達明 特徴量地図によるロボットナビゲーションのための色特徴量の設計
Jose I. U. Rubrico Route Generation for Picking Products in a Warehouse
藤田 武久 6自由度マニピュレータによる物体の棚収納作業計画
藤井 浩光 サイクルタイム短縮のためのダンピング制御パラメータ設計手法の
クラッチ嵌合作業への適用
各務 幸樹 ロボットの動作性能を考慮したスケジューリング問題

セッション5 15:30~16:30 座長 宮澤 清和
田村 雄介 Attentive Workbenchにおける自走式トレイの配置
渡辺 哲朗 共進化アルゴリズムの性能解析
二階堂 諒 Attentive Workbench における自走式トレイ群運動制御
-分散型制御と集中管理型制御の実機実装による比較-
安永 能子 ロジスティクスネットワーク設計のためのアルゴリズム開発
加藤 龍 人間・機械共適応系に基づいた知的運動補助装置の開発・研究

セッション6 16:40~17:16 座長 山野辺 夏樹
坂本 浩平 動的計画法を用いた協調行動の計画
竹下 和孝 ベクトル量子化による状態・行動地図の圧縮手法の高速化
横井 浩史 認知発達機械を目指して 助教授

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