セル生産における作業情報提示システム

新井教授，電気通信大学　加藤龍助教

　近年の製造業においては，少品多量生産から多品種少量生産へとシフトしており，セル生産システムの重要性が高まっている．しかし，セル生産システムにおける生産性は，個々の作業者の能力に依存する部分が大きく，良質な労働力の確保が重要となる．すなわち，作業に慣れていない初心者に対して，適切な作業情報支援を行うことが必要となる．
　そこで，本研究では，作業者にわかりやすく，かつ身体的な負担を考慮した組立作業の作業支援(情報提示)システムの開発を目指す．このシステムでは，熟練者のスキル抽出・継承を行うための完全なプラットホームを提供する(Fig. 1）．
　熟練者の組立作業は，HTA(Hierarchical Task Analysis)法を用いた作業シーケンスとしてモデル化する(Fig. 2)．また，熟練した組立動作を，動作解析やバイタルサインモニタによって検出し，これら作業内容・作業ノウハウを，共有情報データペースに蓄積する．このデータは，マルチモーダルインタフェースを用いて多種多様な作業支援情報として，作業初心者に提示される(Fig. 3)．
　また，システムは作業者の生産性の最適化を行うため，作業者の学習能力と生産実績に基づき，最も効果的な作業支援(Fig. 4)を提供する組立情報を生成する．このとき，情報提示手法として文字，静止画，動画，音声などによる提示が考えられるが，本研究では，これら種々の情報提示方法と作業効率との関係性についての検証を行っている．

ロボティクス

• セル生産システム
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• 人間の行動推定

サービス工学

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